basilsの日記

イノベーションについて考察するブログ。その他、アルバイト日誌、感想文、雑感など。

2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

イノベーションの本質は何なのか? -文化の劣化コピーは、同質化を進める③-

前回はこちら→http://basils.hatenablog.com/entry/2013/08/26/225438 このように、1つの言葉、1つの概念といえど、それが成立するまでには長い紆余曲折があり、淘汰された類似物があり、関連概念があり、先祖格としての概念があり、そこから派生していった…

イノベーションの本質は何なのか? -文化の劣化コピーは、同質化を進める②-

前回はこちら→http://basils.hatenablog.com/entry/2013/08/26/010643 製品アーキテクチャ論において、モジュラーとインテグラルという対立的な概念が登場してきたのは、最近のことである。こうした洗練された概念が出てくるまでに、さまざまな試行錯誤があ…

イノベーションの本質は何なのか? -文化の劣化コピーは、同質化を進める①-

前回(-連続的に作用するものは何か-)はこちら→http://basils.hatenablog.com/entry/2013/08/23/215729 情報が連続的に作用するのと同様、文化の劣化コピーも連続的に作用するのではないか。ここでいう文化の劣化コピーとは、オリジナルのオリジナルたる…

イノベーションの本質は何なのか? -連続的性質を持つ要素には、どんなものがあるか?-

前回(-貨幣、実数、空間についての考察-)はこちら→http://basils.hatenablog.com/entry/2013/08/19/225410 ところで、連続的性質を持つ要素は、実数や貨幣など数的に表現できるもの以外にあるのだろうか? 記号自体は分節的だが、記号のやりとりは連続的…

イノベーションの本質は何なのか? -貨幣、実数、空間についての考察-

世界には数多の既存の要素が飛び交っていて、それらは自らの力学にしたがって絶えず合従連衡を繰り返している。 そうした運動の産物のうち、私たちにとって未知だったものを、私たちが「新しいもの」と呼んでいる、と考えられるだろう。そこで、これらの要素…

イノベーションとは結局何なのか? -企業には顔があるが、貨幣には顔がないという違いの帰結-

世界には数多の既存の要素が飛び交っていて、それらは自らの力学にしたがって絶えず合従連衡を繰り返している。 そうした運動の産物のうち、私たちにとって未知だったものを、私たちが「新しいもの」と呼んでいる、と考えられるだろう。 この「要素」には、…

「風立ちぬ」を見た -菜穂子の孤独についての感想-

昨日「風立ちぬ」を見た。家に帰った後も余韻が続いていて、好きなシーンを反芻していたりした。 一番好きなのは、結婚のため菜穂子が離れに向かうシーン。黒川さんと菜穂子が提灯で青白く、幽霊みたいに浮かび上がっていて、この世ならぬ美しさがあった。そ…

イノベーションとは結局何なのか? -その本質は組み合わせか?-

人間の記憶は、既存の要素から新しい要素を生み出すことができる。人が何か新しいことを考えつく瞬間、外部から情報を取り込むことはできない。考えつく瞬間は文字通り瞬間なのであって、それと情報の取り込みを同時に行うことはできない。 新しいことは、原…

イノベーションの行く末 -ゴミ屋敷の中のゲームキューブ-

闇金ウシジマくんを読んで、イノベーションの行く末を考えさせられた。 この漫画で心に来たことはいくつもある。しかしイノベーションという現象との関連で言うと、特に来たのはゴミ屋敷の中のゲームキューブ、という光景だった。

「新しさ」が内包する矛盾について

私たちが何かを「新しい」というとき、それは何を意味しているのだろうか。新しいとは、何に対して新しいのだろうか。 まず、この世に一度も存在したことのないもの、という意味ではないことは確かだ。私たちにそれを確認するすべはないし、仮にそれがあった…

イノベーションとは結局何なのか?  -「概念」と「言葉」を区別する必要性-

イノベーションとは、新しい概念を生んだり、概念同士の新しい組み合わせを生み出したりすることだと思う。 しかしここで、「概念」と「言葉」は区別しなくてはならない。言葉になる以前の概念もあるはずだからだ。