basilsの日記

イノベーションについて考察するブログ。その他、アルバイト日誌、感想文、雑感など。

イノベーションの本質は何なのか? -文化の劣化コピーは、同質化を進める①-

前回(-連続的に作用するものは何か-)はこちら→http://basils.hatenablog.com/entry/2013/08/23/215729
 
 情報が連続的に作用するのと同様、文化の劣化コピーも連続的に作用するのではないか。ここでいう文化の劣化コピーとは、オリジナルのオリジナルたる所以を理解せずに、表面だけ模倣された言説・様式・シンボル・概念・デザイン・モチーフなどのことである。
 
 たとえば、製品アーキテクチャ論にモジュラー型製品とインテグラル型製品という概念がある。これは製品の機能と構造の対応関係を要約した概念で、機能と構造が1対1に対応するものはモジュラー型、多対多に対応するものはインテグラル型と呼ばれる。
 
 たとえばパソコンは、キーボード、ディスプレイ、CPU、メモリという構造がそれぞれ入力、表示、演算、記憶という機能と1対1に対応している。そのためモジュラー的である。
 
 一方自動車は、シャーシ、ボディ、エンジン、サスペンション、ステアリングという構造が、燃費、操作性、加速性能、乗り心地などの機能と多対多に対応している。そのためインテグラル的である。
 
 というのが、モジュラーとインテグラルという概念のあらましだ。しかし、こうしたあらましだけを理解することが、まさに文化の劣化コピーの生成なのだ。