basilsの日記

イノベーションについて考察するブログ。その他、アルバイト日誌、感想文、雑感など。

高校の友人と、ものを作ることにした ~先達からの意外なアドバイス~

高校の友人と、何か面白い道具を作ることにした。前回(http://basils.hatenablog.com/entry/2014/01/06/233055)は新たなメンバー選びと、そのための方法について書いた。
 
さっそく何人か知り合いの方にきいてみたところ、予想もしなかったようなアドバイスをいただけた。何事も自分たちだけで考えず、相談してみるものだ。
 
さて今日は、いただいたアドバイスとそれへの対応について書こうと思う。
 
まず一人目の方。この方は大学院に在学中ながら自らカフェを作り、人と人をつなぐ活動をされている方だ。人を紹介することが得意な方らしく、厳しめのアドバイスをいただいた。
 
それは、「君たちの強みは何なの?」というもの。
 
僕は「いいものを作りたいので妥協はしたくない」と生意気にも書き送ったのだが、それに対するコメントがこれだ。そして「君たちがメンバーに妥協をしたくないように、エンジニアの人も仲間には妥協したくないはずですよね?」とも。
 
確かに!そんな簡単なことすら、考えていなかった。迂闊である。
 
そこで急遽自分たちの強みらしきものを3つ挙げて送った。論文を書いたりインターンをしたりして学んだこと、大学の授業やゼミで身につけた(はずの)こと。
 
しかしそれらは、「抽象的すぎてよく分からない」と一蹴されてしまった。赤の他人を巻き込むのなら、具体的で分かりやすい強みが必要なのだ。
 
たとえば、コンセプトの伝わる程度のプロトタイプを作ってみる。これくらいなら僕らにもできるし、やるべきだ。そうアドバイスされた。
 
そこで、プロトタイプを作って、かつクラウドファンディングを通じてある程度資金にもメドをつけることにした。もちろんメンバー募集活動は並行して継続するが、新メンバー無しでもここまでは進めよう。
 
腕のある人は他のことでも忙しいはずだ。理念や計画だけで来てくれるような人は、そこまで能力が高くない可能性がある。能力が高い人を説得するには、現物が必要だろう。
 
方針がだいぶ変わったが、きちんとアドバイスをしていただけて本当によかった。感謝である。
 
つぎは二人目の方。この方は一度就職したが、仕事に違和感を感じて大学に戻られた方だ。今はイノベーションの方法論の研究・教育をなさっている。
 
その方に質問されたのが、「同年代の学生とチームになることをイメージしているのか?それともプロにアドバイスしてもらうというイメージなのか?」ということだ。
 
そして、「学生だと既存のコンテストやプロダクトデザイン教育しか眼中にないかもしれず、コラボが難しそう。逆にプロの方が、協力的なのではないか?」とも。知り合いのデザイナーの方も候補として挙げていただいた。
 
プロとのコラボ・・・だと!正直全く考えていなかった斜め上の路線ではある。
 
でも、意外とそういうものかもしれない。僕の周りの学生を見ていても、ビジネスコンテストや起業家のトレーニングプログラムなんかは結構人気だ。ポスターも至る所で見る。しかし僕は、こうしたプログラムに熱中する人には懐疑的だ。
 
もちろんこうした活動には啓蒙的な意味があって、全く縁がなかった人に新しいフィールドを紹介したり、初歩的なことを学んだりするのには効果的だと思う。
 
しかし、活動がそこで完結してはいけないと思う。そこで何かアイデアを見つけたら、ためらわず広く世に問うべきだ。コンテストで入賞して喜ぶのではなく。お客さんに受け入れてもらわないことには、何の意味もない。自分たちのアイデアと似た製品を見て、「僕らのアイデアの方がいいのに」というのは負け惜しみだ。正確に言えば、負けてすらいない。不戦敗だ。
 
今の時代、ちょっとがんばればお客さん候補には会える。たとえば僕らの場合、「子供でも安全に使える道具・工具」というのを今のところ考えている。ということは、幼稚園児~小学生の子供をもつ母親がお客さん候補になる。こういう人ならフェイスブック上の知り合いに一人くらいはいそうだし、いなくても何とか探せるだろう。
 
そういうお客さん候補に会ってみる、というのがまず大事なことだと思う。僕らも今度会ってみるつもりだ。ゼミの先生が念仏のように唱える、「現場・現物・現実」ということだ。それであっさり却下されたら、別のことを考えればいい。
 
ただだからといって、同年代のチームメンバーが不要というわけでは無い。週1ペースで会えて、理念にも心から共感してくれて、知識と技術があるというメンバーは必要な気がしている。このあたり、僕らの最終目標が何かによって判断が分かれるだろう。友人とじっくり相談して決めていきたい。
 
いずれにせよ、二人目の方からのアドバイスもとても参考になった。こちらも感謝である。
 
もう一人の人からもアドバイスをいただいたのだが、それについては次回。
 
それにしても、皆さん懇切丁寧にアドバイスをしてくださるものである。皆さんが人格者ということもあるのだろうが、もしかすると僕らの計画がそれなりにスジのいいものという証かもしれないと、勝手にうぬぼれています。