basilsの日記

イノベーションについて考察するブログ。その他、アルバイト日誌、感想文、雑感など。

高校の友人と、ものを作ることにした ~先達からのアドバイス ②~

高校の友人と、何かものを作ることにした。前回(http://basils.hatenablog.com/entry/2014/01/08/223835)は、知り合いの方からいただいたアドバイスについて書いた。今日はその続きで、3人目の方からのアドバイスについてだ。
 
この方はバイト先で知り合った方だ。デザインに造詣が深く、ご自分でカフェを経営されていたこともあるという。
 
その方からいただいたアドバイスは、主に2つ。
 
まずは、具体的な計画に関して。僕たちは身の回りの道具の問題を解決できればと思っていたのだが、実はそういう製品は今までにもあるらしいのだ。
 
たとえば、「安全で厚紙や曲線でも切りやすいカッター」。全て満たすものはまだないけど、どれか1つを満たすものなら既にあるのだ。OLFAが作っている、安全に特化したロータリーカッター、刃を安全に折るための専用容器、曲線のためのデザインナイフ、アクリルなどを切れるPカッターなどだ。
 
そしてこれらが一般に普及していないのは、次のような理由のせいではないか。
 
①そもそも想定ユーザーが、デザイナーなど特殊な職業の人々
 
②それほど量産されておらず、高価である
 
③販路開拓が不十分で、普通の人の目に届くところに陳列されていない
 
もし②や③が原因だとしたら、これは規模が必要な問題だ。大規模に量産することで、規模の経済・経験効果が働いて生産コストが下がり、価格も安価にできる。またある程度の規模があることで小売店での棚も獲得しやすくなる。
 
規模が必要だとすると、何のバックもない僕らには不利だ。既に文具を作っているメーカーと協力したほうがいいのではないか。
 
一方で、僕らと似たコンセプトで一般に普及した製品もある。たとえば、針のいらないホチキスや力のいらないハサミだ。これらは、価格・性能・話題性・販路がマッチしたいいプロダクトではないか?
 
・・・というのが1つ目のアドバイス。なるほど、確かに同じようなことを考える人はたくさんいるものだ。カッターに関しても、似たコンセプトの製品があるだろうとは思っていた。
 
となると気になるのは、なぜそれが普及しないのかだ。その理由はきちんと調べて、他山の石とすべきだろう。もし生産規模の問題なら、とっとと別の案を考えるか、全く新しいアプローチで解決するしかない。まあ前者の方が現実的な気はするが。
 
しかし、似たコンセプトで普及している製品があるというのは励みになる。とくに「針のないカッター」はドンピシャだと思う。他の道具でも、「針」を無くすことが求められているんじゃないだろうか。
 
そして2つ目のアドバイスが、計画の骨子をもっと具体的に考えたほうがいいということ。これは製品自体のアイデアとは別次元の話だ。
 
たとえば、僕ら2人でデザインまでするのか、デザインしてある程度資金の調達までするのか、資金調達や事業化をどう進めていくのか、どのような形で外部の力を借りるのか、といったことだ。
 
いわば、計画の骨組みに当たる部分。いくら製品コンセプトという見てくれが良くても、骨組みがぐちゃぐちゃでは歩いてゆけない。
 
そして協力相手の候補としては、中小企業の社長の方・プロダクトデザイナーの方・中小企業診断士の方を挙げていただいた。
 
ふむ。計画の骨組みについてはほとんど考えていなかった。アイデアやコンセプトさえ良ければ大丈夫だろう、というのはやや牧歌的すぎるようだ。将来的にはアイデアやコンセプトを直ちに製品化できるようなインフラも整うとは思うが、それが無いなら無いなりにやろう。
 
そしてこの方も、協力相手としてはプロを挙げてくれた。これは2人目の方の場合(http://basils.hatenablog.com/entry/2014/01/08/223835)と同じだ。プロだからと敬遠せず、コンタクトを取ってみたら案外面白い反応が返ってくるかもしれない、と思った。
 
でもそのためにも、まずは自分たちの計画をしっかり練ることだ。次回はそこに立ち返ってみたい。