basilsの日記

イノベーションについて考察するブログ。その他、アルバイト日誌、感想文、雑感など。

高校の友人と、ものを作ることにした ~ミニ株式会社としてのクラウドファンディング~

高校の友人と、ものを作って売ってみることにした。前回(http://basils.hatenablog.com/entry/2014/01/21/003218)は、資金調達の方法について書いた。僕らが使えそうなのは自己資金・ベンチャーキャピタルやエンジェルからの投資・事業会社からの投資・クラウドファンディングだ。そして前回は、はじめの3つについて書いた。まずは自己資金でプロトタイプまで、というのが有望そうだ。
 
そして今回は、本命のクラウドファンディング。最近では資金集め以外の用途にも使えるらしい。
 
クラウドファンディングとは、文字通り「クラウド」から「ファンディング」してもらう資金調達の方法だ。つまり、不特定多数の個人から少額ずつ資金を集められる。それでいて金額は多くて数百万円と、自己資金より一桁多い額の資金を集められるのだ。アメリカではKickstarter、日本だとCAMPFIREやREADYFOR?などが有名だ。
 
具体的には、以下のようなプロセスを踏む。
 
①自分たちが作りたい製品・サービスをアピールするもの(文章・写真・動画など)を作る:僕らの場合で言えば、プロトタイプ・コンセプト・そこに至るまでの流れ・活動記録など。モノを制作する他のプロジェクトを見ても、プロトタイプまでは作っているようだ。
 
②調達の期限と目標金額を設定し、公開する:期限までに目標金額を超えた額が出資されれば、その全額を受け取れる。しかし目標金額に少しでも届かないと、1円も調達できない。All or nothingである。目標金額は高すぎるといけない。高すぎると、そもそも目標金額に届かないのだ。しかし低すぎると、今度は開発資金が不足してしまう。
 
③プロジェクトの趣旨に賛同した人が、少額(1,000円~5000円くらい)単位で投資する。投資の見返りとしては、完成品を送る・出資者として名前を公開する、などが一般的だ。
 
④目標金額以上が集まれば、全額を受け取れる。
 
・・・という感じである。他にも事後報告をしたり、出資金の用途を予告したりといったこともする場合がある。
 
僕らとしては、さらに突っ込んだ使い方をしたい。たとえば・・・
 
・活動記録をブログにのせておき、クラウドファンディングのサイトからのリンクをはっておく:資金を出す側にとって僕らは、赤の他人だ。赤の他人に資金を出す条件は、「面白さ」と「信用」だろう。
 
そもそもプロジェクトが面白くて共感できなければ、お金なんて出す気になれない。しかし単に面白くても、相手が信用できないとダメだ。資金を持ち逃げされたら、たまったものではない。もちろんクラウドファンディングのサイト自体にも、こうした信用性を担保する仕組みがあるのかもしれない(これから調べてみる)。
 
しかし、それ以上のものを僕らが提供できればなお良い。そしてブログの活動記録は、「面白さ」と「信用」の両方に効いてくる。限られた長さの文章や写真だけでは伝わらない物が、ブログでは伝えられるはずだ。紆余曲折やネガティブな部分も全部知っておいてもらいたい。
 
そして、それなりの期間にわたって活動してきたこと自体が、「信用」につながるだろう。もちろん、全く活動していないのに嘘八百をブログででっちあげることができないわけでは無い。でも、そんな面倒をあえてする暇人なんていないでしょう(^^;)
 
・1か月ごとに、資金の使用状況と今後の予定をブログで報告する:これは、上場企業ならどこでもやっていることだ。有価証券報告書株主総会。ちょっと大げさかもしれないが、クラウドファンディングは株での資金調達とそっくりだと思う。もとはと言えば「株式会社」という仕組みも、不特定多数から小口で資金を集めるためにできたものだ。
 
それに、せっかく資金の出し手の方とコミュニケーションを取れるのだ。顔の見える運営を心掛けて、協力してくれた方もともども楽しくなれるようなプロジェクトにしていきたい。
 
僕らがクラウドファンディングを使うメリットは、いくつかある。調達額・宣伝・テストマーケティングだ。意外と資金調達以外のメリットが馬鹿にならない。
 
①調達額:学生たる僕らの自己資金なんて、微々たるものだ。クラウドファンディングの調達額は、VCやエンジェルなどに比べれば少ないが、僕らにとっては十分すぎるくらいの額。うまくいけば。
 
②宣伝:クラウドファンディングのサイトは、多くの人が見る。そこに「ブース」を設けるというだけで、自力ではなかなか難しい宣伝の機会になるのではないか。
 
③テストマーケティング:僕らが試行錯誤して何か作ったとしても、それが全くウケないものならしょうがない。しかしクラウドファンディングを試すことで、「ウケるかどうか」の判定が手軽にできるのだ。資金調達がスムーズにいけば、それは「ウケた」ということだ。希望が持てる。逆に資金が調達できなければ、それは「ウケなかった」ということ。ダメな案にすぐ見切りをつけられるのだから、これも悪くないことだ。
 
では、それぞれのサイトにはどんな特性があるのだろうか。次回は、それを調べてみたい。